山下レディースクリニック
FSHの値と採卵について
2010年9月14日
D3からHMGを連日注射し採卵しました。
D12のFSH15でした。採卵数は6個でグレードも低く、FSHが少し高ったのが原因かもしれないと言われました。
採卵時にHMGを注射いているのでFSHは上昇して当然ではないのですか?D12でFSH15は高いのでしょうか?
今回体外受精に切り替えるまで、タイミングやAIHの排卵後にデュファストンを数周期飲んでいたことがあります。漢方の先生からは体外受精以前に黄体ホルモンを長期使用していたことがFSHを上昇させ卵子の質が落ちたのではないかと言われたのですが黄体ホルモンを補充しているとなぜFSHが上昇するのでしょうか?
前回、胚盤胞移植をした際もHR周期で黄体ホルモンを補充していたので今周期のFSHはさらに上昇しているだろうと言われています。
前回移植した胚盤胞は着床せず、本日消退出血が始まったので、また採卵するつもりなのですがD2(明日の採血)でFSHがどの程度の値だと採卵を延期した方が良いですか?(今週期採卵にするか、FSHが下がるまで治療を休むか迷っています)。
FSHが高いと卵子の質は落ちるのでしょうか?FSHがどの程度までなら採卵に踏み切れますか?
ちなみに前回はアンタゴニスト法、今回はショート法を勧められています。FSHが高いのにショート法を選択すると卵巣の働きはさらに悪くなりませんか?
30歳、体外受精・移植は前回が初めてです。
加齢によって、卵巣の反応性が落ちてくるとFSHの値は徐々に上がりはじめます。月経開始間もないD2〜D5頃に測った基礎値が10 を超えていると、そろそろ機能低下がはじまったと考えられます。20を超えると妊娠は難しいと言われてはいますが、当クリニックでは20 以上の周期に行ったARTによって、妊娠された症例もございますので、仮に20を超えても可能性 がないわけではなく、FSHの数値で厳密にラインを引くのは困難だと思います。私は、月経周期初期に超音波検査を行い、卵巣内に小さな成長前の 卵胞が複数確認できれば卵巣刺激を開始するようにしています。
『うさこ』さんはまだ30歳とのことですので、一時的なホルモンバランスの乱れ、もしくはたまたまこの周期の卵胞の成長があまりよくなかっただけかも知れませんので、様子をみていってください。
なお、私は黄体ホルモンの長期補充により、卵子の質が低下するということはないと思います。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
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先生やナースの方々のお陰で、6月末通院開始後、4カ月半後に妊娠判明しました。子宮内ポリープ6mm×6個や卵管が通りにくい(右)等が原因とも考えられ、次回はポリープ切断or次ステップを進められた矢先でしたが。卵管造影後の初の左側排卵で着床できました。冷え対策や仕事のストレス軽減を心掛けたのも良かったと思います。本当に有難うございました。
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