山下レディースクリニック
受精障害について教えてください。
2010年8月12日
受精障害とは、精子と卵子が受精しないことを意味しますか?
それとも、多精子受精やグレードの悪い分割をすることも
受精障害と言うのでしょうか?
体外受精を1回やった所、6個採卵しましたが、多精子受精や
未成熟卵、受精できないものあり、グレードが悪かったり
分割が止まったりで移植できませんでした。
次に顕微授精をしたところ、4個採卵。4個とも受精、分割。
移植できる卵が2個で、移植するも妊娠に至りませんでした。
顕微は5回やりました。毎回移植まではいきますが妊娠しません。
体外で受精能力がない卵に無理に顕微しても妊娠に至らない
ということなのでしょうか。
顕微授精は、精子に問題があるときに適応になるそうですが
うちの場合、精子検査では全く問題ありません。
この場合、体外をするべきか、顕微なのかどちらを
選ぶべきでしょうか。
※1年前に自然妊娠→流産の経験があります。
こちらのご質問には、当クリニックの胚培養士スタッフがお答えしますね。
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『受精障害』とは、精子と卵子が受精しないことや、正常に受精しないこと(多精子受精など)を意味します。
顕微授精の適応は、精子の数や運動率が低い場合はもちろんですが、何らかの原因で精子が卵子の中に入っていけない場合も、顕微授精の対象になる事があります。とはいえ、『とま』さんは一度自然妊娠されているようですし、体外受精でも受精もされているので、顕微授精が必ずしも必要というわけではないように思います。一方、体外受精の条件にもよりますが、顕微授精をした方が受精卵を得られる機会、つまり分割卵を得られるチャンスは多くなるかもしれませんね。
なお、顕微授精を行った卵で妊娠・出産している例はたくさんあります。受精の方
法より、その後の胚のグレード、移植時の内膜の状態、母体の年齢等の方が、妊娠するかしないかには影響が出やすいかと思います。このあたりを考慮して、担当医と相談なさってみてはいかがでしょうか? とれた卵子の個数が多ければ、顕微授精と体外受精を半分ずつ行うことも可能ですよ。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
必ず医師の診察を受けて下さい。
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一人一人丁寧に対応され、時には温かい言葉を掛けて下さった先生だからこそ、信じて通うことが出来ました。とても感謝しております。ありがとうございました。
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