山下レディースクリニック
クラミジア
2005年5月20日
鈴木先生 返信ありがとうございました。返信の内容からさらにお聞きしたいことがあります。お忙しいところすみません。
1.「一般的にはやはり性行為感染症と思われます。」
2000年 長女を妊娠した産院では(−)
2004年 不妊治療の病院にて(−)
2005年 不妊治療3件目の病院にて(+−)
過去10年くらい性行為は主人以外にありません。ということは
2004年〜2005年の間に主人が外部で感染し、それが私に感染
したと考えていいのでしょうか?
2.「感染の有無はもう1回再検してみたほうがいい」
再検したら(−)になる可能性もあるということですか?
ちなみに検査結果はIgA 0.076(−) IgG 1.029(+−)です
IgAとIgGの意味を教えてください。
私も、患者さんにクラミジアの結果をご説明するときは、いつも悩むのですが、
やはりこれで夫婦ケンカの種をまく可能性があるからです。ただ、検査というものの
限界をご理解ください、ということが一つ大きく言えることです。検査というのは
そんな絶対的なものではありえないのです。陰性とでたら、そのときその人の体内に100%クラミジアがいませんとか、以前入ったこともありませんとか、だれにも断言できるようなものではないのです。菌はいたけれども検出できなかった、こともあるでしょうし、本当はいないのに、何らかのほかの要因が作用して(もしくは検査のエラーで)陽性とでたということもありえます。IgGや、IgAは抗体の種類です。抗体の種類によって感染が起こってから産生されるまでの時間が違ったりすることも多いですが、クラミジアに関してはIgG,とIgAの組み合わせで感染の時期を知ることはむりといわれていますし、一度陽性になれば、薬が効いて菌はころしても抗体はいつまでものこることも多いので、治療の指標にもなりません。再検してみたらという意味は検査のエラーというのもありうるし、時期的にまだ抗体ができ始めたころだったりしたのなら、再検ではっきり陽性となる可能性もありうるし、もちろん陰性ならあまり気にしないでいいでしょうし、というような意味です。くれぐれも、こんな不確定要素の多い検査の結果で無駄なもめごとのないようお願いいたします。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
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